心臓の電気現象や力学現象のシミュレーションにおいては最終的に数百万元から数千万元も及ぶ膨大な連立一次方程式を繰り返し解く問題に帰着します。シミュレーションプログラムにおいて方程式の求解を担当する箇所をソルバーと呼びます。大規模な連立一次方程式の求解には通常反復解法が用いられますが、対象とする物理現象や解析手法を反映して係数行列の数学的特徴が大きく異なるため、それを考慮した最適なソルバー開発の戦略が必要となります。もちろん単一のプロセッサーでは計算不可能ですから、心臓の領域を分割して通信を行いながら並列計算をすることになります。これらは数理的に興味深く、かつ実用上も重要な研究分野を形成します。最終的には計算科学と計算機科学の協同が必要となります。右の図は超並列計算用の領域分割を示します。
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